ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「芽衣は、そんな格好して誘っているの?」

「さそっ、⁉」

「そんな格好されたら、こっちだって理性を保つの限界になりそう」



それって、どういう意味……?

分からない。

そんな私の首筋にキスをする奏多先輩。



「……そんな格好、他の男に見せないで」



額に一度キスをされてから、ぎゅっと抱きしめられた。

その声は少し切なそうで、少し不機嫌だった。


もしかして。

それって。



「ヤキモチ……、ですか?」

「そうだよ」



……ヤキモチ。


奏多先輩がヤキモチを妬いてくれている。

なんだか、胸がキュンとした。



「なにニヤニヤしているの」

「だって、奏多先輩が可愛く見えて」

「……バカ」



その“バカ”って言葉も。

ヤキモチも。

拗ねたような顔も。

全部が愛しい。


私、幸せだ。
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