ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「……着きました」



そう言うと奏多先輩は黙って教室の中に入って行く。

教室からは黄色い歓声が聞こえた。



「結城先輩⁉」

「えっ、コスプレしてくれるの⁉」

「望月さん、ナイス!」



……やっぱり、奏多先輩は人気者だなぁ、と苦笑いする私。


奏多先輩を囲むクラスの女の子たち。

衣装を差し出して着替えるようにうながしているが、奏多先輩は首を振る。

衣装、気に入らなかったのかな?

奏多先輩は女の子たちとハンガーに掛かっている衣装を見始めた。


なんか。

モヤっとする。

奏多先輩が、私以外の女の子に囲まれている。

すごくモヤモヤする。


もしかして、これがヤキモチ?
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