ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「芽衣」



名前を呼ばれてハッとする。

ヤキモチ妬いてたなんて、言えない。

慌てて笑顔を作る私。



「この衣装、どう思う?」



奏多先輩が見せてきたのは王子様の衣装だった。

それと。

こだわり作られた、お姫様のドレスだった。



「王子様の衣装のほうが奏多先輩は似合うと思います」

「……ぷはっ、」



私の言葉に奏多先輩が笑う。

奏多先輩だけじゃない。

クラスメイトも笑っている。

私、変なこと言ったかな?



「こっちの衣装は俺が着るの。ドレスは芽衣が着るんだよ」

「えっ、私がですか⁉」

「そうだよ」



周りを見れば、クラスメイト達も頷いている。


お姫様のドレスなんて、私に似合うのかな?

そう思いながらも、私は衣装を受け取った。


そのとき、奏多先輩が耳打ちしたこと。
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