ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「コスプレしてステージに上がるなんて、たくさんの注目を浴びると思う。もしかしたら、批判の言葉も言われるかもしれない」

「……そうですね」

「だけど、それを恐れずにクラスのために頑張る芽衣はかっこいい」



かっこいい。

奏多先輩に言われると、少し自分が誇らしく思えた。

素直に奏多先輩の言葉を、胸にしまいたい。

だから、私は奏多先輩に笑顔で返す。


『奏多先輩の言葉、伝わっています』


そんな想いを込めて。



「そうだ」



奏多先輩がなにかを思い出したかのように、王子様の衣装のポケットに手を入れる。

なんだろう。

自然と私もポケットに目を向ける。

奏多先輩が取り出したのは、さっき撮った2枚の写真だった。
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