ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「盛り上がっていまーすっ!」



大きな声が飛び交う会場。

たくさんの生徒が、このコンテストを見に来ているんだな、と、察した。

なんだか、ソワソワする。



「このステージ裏には、今、幸せいっぱいのカップルが集まっています!」

「いえーいっ!」

「では、ベストカップルコンテスト! スタートです!」



テンション高めな里紗先輩の声。

初めて出会ったときは、一匹狼タイプのクールな先輩かと思っていたけど。

やっぱり、それは里紗先輩じゃなくて。

本当の里紗先輩は、こんなにも明るい先輩なんだ。


そんな里紗先輩の言葉を合図に、ステージ裏に並んでいたカップルたちがステージに上がっていく。

私たちは最後尾。

5組ある中、最後にステージに上がるんだ。


代表者たちがステージに上がるたびに歓声が聞こえる。

コンテストの代表になるだけあって、自他ともに認めるカップルたちが集まっているんだ、と実感する。


少しだけ不安になってきた。

不安にかられそうになっていると、奏多先輩が耳元でささやく。
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