ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「彼女も優しくて。たまに甘えてくれるところが、可愛いんです」



甘い空気が漂う。

それはこのステージを見ている生徒たちも同じなようで。

『うらやましい』と、声が聞こえる。


そんな感じで、進んでいくベストカップルコンテスト。

マイクが繋がれ、いよいよ私たちの番になった。


前の出場者からマイクを受け取る私。

緊張で手が震える。

どうしよう。

頭が真っ白になってしまった。

奏多先輩の好きなところはたくさんあるのに。

緊張してしまって言葉にならないよ……。


泣きそうになる。

ここまで来て情けない。

ざわめく会場。

その声に、余計動けなくなる。


ああ、どうしよう……。
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