ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

奏多先輩があいている片方の手で私の手を取る。

その手をぎゅっと握って。



「この手はもう、絶対離さないから」



そう、言ってくれた。


涙腺崩壊の私。

ぽたぽたと頬を伝い落ちる涙。

涙を拭うことなんて知らない。



「芽衣とこれから、いろんなところへデートに行きたい」



涙でぼやけて奏多先輩の顔が見らないけれど。

手から伝わる熱で伝わる。



「だけど、やっぱり、そこがどこだろうと、芽衣と一緒にいることに意味があるんだよ」

「ふぇ、っ」

「これから、喧嘩だってするかもしれない。それでも、芽衣となら乗り越えられるから」

「ううっ……、ひっくっ、」

「芽衣を信じる俺を信じて」



奏多先輩の言葉が胸の奥まで届く。

全身が震えてしまうほどに。



「大好きだよ」

「わっ、私も、大好きです……っ」