ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「えっ、ちょっと待って! これって両想いってこと⁉」

「……恥ずかしいから黙って」

「えっ! じゃあ、もう1回告白させて!」

「もう十分だから」

「嫌だっ! 伝える!」

「……じゃあ、後で、」



テンポの良い会話。

見ていて心が温かくなる。

里紗先輩も。

颯汰先輩も。

幸せそうだ。


私は隣に立っていた奏多先輩を見上げる。

『良かったね』

奏多先輩の表情が、そう言っている。

私は笑顔で頷いた。


そんな感じで終わったベストカップルコンテスト。

時間がおしてしまったため、投票結果は後夜祭前に昇降口に張り出されることになった。

里紗先輩、進行の邪魔をしてごめんなさい、と、心の中で謝る。

だけど、里紗先輩と颯汰先輩の笑顔が見ることができて良かった。


その証拠に。
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