ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「芽衣。ありがとう」



そう言って、私を抱きしめた里紗先輩。

里紗先輩を抱きしめ返す私。



「芽衣のおかげよ」

「里紗先輩が、あのとき恋バナしてくれなかったら……」

「ストップ!」



耳元で叫ばれた。

耳がキーンってした。

顔をしかめる私と、慌てる里紗先輩。



「それは言わない約束だったでしょ⁉」

「でも、もう2人は付き合っているんですよね?」

「そうだけど……っ」



こんな里紗先輩は貴重だ。

可愛い先輩だなぁ、と思っていると、颯汰先輩が割り込んでくる。



「なになにっ⁉ なんの話⁉」

「……なんでもないですよ。ガールズトーク、ってやつです!」

「芽衣ちゃんも意地悪!」



4人で笑い合う。

笑いながら廊下を歩く。

窓から見える空はすっかり暗くなっていた。
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