ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「芽衣が今みたいに気持ちを伝えてくれることが1番嬉しい」

「それだけで……?」

「それだけ、じゃないよ。……ちゃんと伝わっているよ」



伝わっている。

それがなにより嬉しい。

幸せ以上の幸せ。



「俺も……」

「……?」



奏多先輩を見上げると、少し意地悪く微笑んでいて。

その笑顔さえ愛しくて。

奏多先輩の言葉の続きを期待してしまう。



「どうしたらこの気持ちが伝わるのか、知りたいよ」

「……じゃあ」



口を開いては閉じる私。

だけど、言いたい。

聞きたい。



「じゃあ、”大好き”って言ってほしいです……」

「……うん」



奏多先輩の顔が耳元に近づく。

そして耳もとでささやかれる、甘い言葉。
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