ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
ネガティブな感情は、思考までをネガティブにしていく。

うつむいてしまう私。

そんな私の頬に里紗先輩の手が触れたかと思うと、顔をぐいっと持ちあげられた。



「顔上げなさい」



ハッキリとした声が耳に入る。

そして、里紗先輩の瞳がまっすぐに私をとらえている。

頬に触れた手から、里紗先輩の温かさがジワジワと伝わる。



「芽衣は芽衣なんだから。そのままの姿でいればいいの」

「でも……」

「でも……、じゃないよ。自分を見失ってどうするの」



強い口調で話す里紗先輩。

だけど、私のことを想って話してくれていることが伝わる。

自然とこぼれる涙。



「結城くんのことが好きなんでしょ?」



里紗先輩の言葉に頷く。

最初から、里紗先輩は私の気持ちに気づいていたんだ……。
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