ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「生意気なこと、言ってんじゃねぇよ!」



乱暴な言葉。

それと同時に、リーダー格の女子の手が伸びてきた。

と、思った瞬間。

私は机にぶつかりながら、派手に転んだ。


痛い。

激痛が走った。

お尻や背中、腕……、色んな所が痛い。

立ち上がりたくても立ち上がれない。

こんなところで負けていちゃダメなのに。

痛すぎて、言葉も出ない。



「ちょっ! 今のはヤバいんじゃない?」



リーダー格の後ろにいた女子が声を上げる。

その言葉に反応したリーダー格の女子は更に怒りを膨らませる。



「はぁっ⁉ 私が悪いっていうの⁉」



ヒステリックに騒ぎ出す。

教室中が賛否の声に別れる。


私への制裁。

今のはやりすぎだ……。


どちらの声も耳に入ってくるけれど、私は激痛に耐えることが精一杯で言葉が出てこない。


どうしよう……。

噂を止めるつもりが、大騒ぎになってしまった。

やっぱり、黙って席に座っていたら良かったのかな……。
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