ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
奏多先輩が静かに答える。

キリリと、痛んだ心臓。

確かに付き合ってはいないけれど。

奏多先輩はうずくまっている私に優しくしてくれているだけなのは分かっているけれど。

『付き合っていない』の言葉にショックを覚える自分がいた。



「芽衣。……行こう」



奏多先輩は、私を支えながら立ち上がった。


打ったところが痛い。

だけど、それ以上に心が痛かった。


噂のこと。

空回りしている私の恋心。


現実を見ることがすごく怖くなった。
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