ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
お願い。

少しでいいから、奏多先輩に振り向いてほしい。

奏多先輩がゆっくりと口を開く。



「好きな子は、」

「芽衣っ!」



奏多先輩の声を遮ると同時に、保健室のドアが勢いよく開いた。

思わず、ドアへと視線を向ける。

そこに立っていたのは。



「里紗先輩と、颯汰先輩……?」



里紗先輩は私に目を向けた瞬間、駆け寄ってきてくれた。

クールな表情はなく、焦ったような表情をしていた。

颯汰先輩も駆け寄ってきてくれる。



「怪我したって聞いたわよ! なんで、危ない行動をするの⁉」



里紗先輩が私の手を握りながら、声を震わせる。

初めて見た、里紗先輩の取り乱した姿。

そんな里紗先輩の様子を見守っている、奏多先輩と颯汰先輩。
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