ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「私なんかの噂なんか放っておけばいいのよ!」

「それは、」

「放っておいてくれればいいのに……!」



里紗先輩は今にも泣きそうだった。

なんで、そんな表情をするんですか……?

なんで、そんな切ないことを言うんですか……?



「新井くんから一部始終、聞いたわよ!」

「えっ?」



私は颯汰先輩に視線を向ける。

一部始終、聞いたって、どういうこと?

私の頭の中にハテナマークが浮かぶ。

そんな私の疑問を悟ったのか、颯汰先輩が頭を掻きながら説明をしてくれる。



「奏多と芽衣ちゃんのクラスに遊びに行こうと思ったら、芽衣ちゃんが噂を止めに行こうとしていたところでさ」

「そんな最初から……」

「芽衣ちゃんが怪我したってなって、慌てて天海ちゃんに報告」



『怪我する前に止められなくてごめんな?』と、颯汰先輩が手を合わせる。

じゃあ、奏多先輩も最初から見ていたってこと……?

奏多先輩に視線を移せば、奏多先輩も同じように申し訳なさそうな顔をしている。
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