ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
奏多先輩に携帯の番号とメアドを教えてもらう。



「これで、いつでも連絡が取れるね」

「……はいっ!」



私は携帯を握り締める。


嬉しい。

嬉しい!


私の携帯に、奏多先輩の名前が刻まれる。

宝物がひとつ増えたみたいで、嬉しい。



「じゃあ、また連絡するね」

「はい! ありがとうございます!」



奏多先輩は微笑みながら、教室を出て行った。


今度の連休……。

すごく楽しみだ。


奏多先輩のお家で勉強……。

どんなお家なのかな。

1人暮らしでアパートとか?

それとも実家とか?

手土産はどうしよう。


浮かれている私。

そんな私を、冷たい目で見ていたクラスメイトがいたことを、私は知らなかった。
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