ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「ねえ、望月さん」



2人組の女子は張り付けたような笑顔を浮かべていた。

笑っているのに、目が笑っていない。

嫌な予感がするな……。



「望月さんさぁ、結城先輩と勉強会するんでしょ?」

「なんでそれを、」

「あれだけ大きな声で話していたら、分かるよー」



にこにこと笑っている彼女たち。

クラスの中でも『可愛い』と騒がれている2人だ。

そんな2人と、今まで関わったこともないのに、急に話しかけてくるなんて……。

どんな風の吹き回し?

クラスメイトも、彼女たちが私に話しかけているのを物珍しそうに見ている。



「本題なんだけど、私たちも勉強会に参加させてよ」

「え……」

「なに? 結城先輩を独り占めする気?」

「そういうわけじゃ……」



勉強会に参加したいと騒ぐ彼女たちの声は大きくて、教室中に響き渡った。
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