ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
奏多先輩と颯汰先輩が、私の教室の前を通ったこと。

そのときに、私が女子2人組に話しかけられている姿を見たこと。

勉強会に参加したいと睨まれていること。



「あのとき、奏多自身が止めに入ったら状況は悪化すると思って、俺が代わりを頼まれたの」

「奏多先輩が……?」

「そうそう! だけど『勉強会中止』なんて言ったら、芽衣ちゃんは落ち込むだろうと、奏多は思ったんだろうね」



確かに。

落ち込むと思う。

連絡先交換したとはいえ、メッセージを送る勇気はなくなってしまうかもしれない。



「それで、メモを預かった俺が、教室に飛び込んだわけ」



……そこまで考えてくれていたんだ。

奏多先輩と颯汰先輩には感謝しかない。

いつも助けてもらってばかりだ。
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