ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
ちらりと横目で奏多先輩を見る。

奏多先輩は少し眠そうな表情をしていた。


……可愛い。

それに、奏多先輩っておしゃれだなぁ。

黒いジーンズに、白い薄手のパーカー。

シンプルな服装が、奏多先輩の格好良さを引き立てる。

その証拠に、すれ違うお姉さま方が奏多先輩を見て、きゃあきゃあ言っている。

それから、私に冷たい目を向けるお姉さま方。

……不釣り合いなことくらい分かっていますよ。

少し悲しくなる。

せっかく、奏多先輩と一緒にいるのになぁ。



「そういえば、」



奏多先輩が口を開く。

奏多先輩を見上げる私。

目が合う。



「芽衣の私服、初めて見た」

「そ、そうですね……」



そんなことを言われると、変に緊張してしまう。

初めての私服を見て、見られて。

可愛いって思ってもらえるか、ドキドキして。

ソワソワして落ち着かない。
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