ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

落ちたブレーカー。

ふと、時計を見れば12時をさしていた。

お昼の時間だ。

どうりでお腹が空くと思った。

奏多先輩も時計に目を向ける。



「12時か。お昼ご飯、うちで食べていく?」



奏多先輩の提案。

予想外の提案に、びっくりする私。

てっきり、勉強が終わったら解散だと思っていたから……。



「あ、無理にとかじゃないからね」

「えっ、あ! 一緒に食べたいです!」



一緒にご飯を食べたい。

それは、奏多先輩と少しでも一緒にいる口実でもあった。



「オムライスでいい?」

「はい!」



奏多先輩は立ち上がるとキッチンへ向かった。

……ん?

思わず『はい!』って返事をしてしまったけど、奏多先輩がオムライスを作るっていうこと?

私はローテーブルに広げたままの教科書を慌てて片付けて、キッチンに立っている奏多先輩の隣へ向かった。
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