ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「奏多先輩が作ってくれるんですか?」

「そのつもり」



奏多先輩はフライパンを取り出して、チキンライスを手際よく作っている。

フライパンを返して、チキンライスを炒めている。


すごい。

私も料理はするけれど、フライパンを返すことなんてできない。

奏多先輩は棚から、色んな種類のスパイスなどを取り出し、味をつけていく。


……料理男子だ。

格好良いなぁ。


眺めているだけの私。

奏多先輩の意外な一面に見惚れてしまう。



「冷蔵庫から卵、4つ取って」



奏多先輩はチキンライスをお皿に盛りつけている。

それだけで美味しそう……、と思いながら、冷蔵庫から卵を取り出す。

奏多先輩に卵を手渡す。

卵を片手で割る、奏多先輩。

シャカシャカと、卵をかき混ぜてフライパンに卵を落とす。

あっという間に、ふわふわのオムレツが完成した。

中は半熟であろうオムレツを、チキンライスの上に落とす。
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