君と二人で
松任谷雪。
よく有名な歌手の名前みたいだねと言われる中学三年生、園芸部。自称ショートカットが似合う目がくりくりした女の子。まぁぶっちゃけ、とりわけめちゃくちゃ可愛いわけでもない、どこにでもいるような女の子なんだけどね。
そんな私、松任谷雪には中学校に入学した時から好きな男子がいます。その男子と少しでも近づく事が目的で園芸部に入部したようなものですから。
でもでも残念ながら今の今までなんの進展もなく、もう今年で三年生。卒業の年です。
柔らかそうなくせっ毛のある髪。いつもどこかに寝癖をつけてきている。眼鏡のサイズが合っていないのか、いつもずり下がりそうになっており、眼鏡の奥から見えるいつも眠たそうにしている垂れた瞳。目が合うとすぐに逸らされる。
私の片想いを知ってる友達は、もっとカッコイイ男子はたくさんいるのに、なんでアイツなの?といつも不思議がる。
そんなの分からないよ。
誰かを好きになる時って、ほんの些細な事がほとんどだと思うから。漫画やラノベみたいに劇的な出逢いの方が少ないんじゃない?
「そうだけどさぁ……」
友達は私にいつも何か言いたそうにするけど、私はいつもここで話しを打ち切る。
そんな私の至って普通の日常に、大きな波紋を呼ぶ出来事が起こるなんて、その時は夢にも思っていなかった。
よく有名な歌手の名前みたいだねと言われる中学三年生、園芸部。自称ショートカットが似合う目がくりくりした女の子。まぁぶっちゃけ、とりわけめちゃくちゃ可愛いわけでもない、どこにでもいるような女の子なんだけどね。
そんな私、松任谷雪には中学校に入学した時から好きな男子がいます。その男子と少しでも近づく事が目的で園芸部に入部したようなものですから。
でもでも残念ながら今の今までなんの進展もなく、もう今年で三年生。卒業の年です。
柔らかそうなくせっ毛のある髪。いつもどこかに寝癖をつけてきている。眼鏡のサイズが合っていないのか、いつもずり下がりそうになっており、眼鏡の奥から見えるいつも眠たそうにしている垂れた瞳。目が合うとすぐに逸らされる。
私の片想いを知ってる友達は、もっとカッコイイ男子はたくさんいるのに、なんでアイツなの?といつも不思議がる。
そんなの分からないよ。
誰かを好きになる時って、ほんの些細な事がほとんどだと思うから。漫画やラノベみたいに劇的な出逢いの方が少ないんじゃない?
「そうだけどさぁ……」
友達は私にいつも何か言いたそうにするけど、私はいつもここで話しを打ち切る。
そんな私の至って普通の日常に、大きな波紋を呼ぶ出来事が起こるなんて、その時は夢にも思っていなかった。
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