【コミカライズ化】異世界で絶倫魔導師に買われたらメチャクチャ溺愛されています。
8.恥ずかしいんですけど!
「なんども言うが、断る」
またしても即答! クールすぎる。
困り果てて、ぐぬぬしてしまうリンに、パーシヴァルが呆れた顔を向けた。
「私は、ランスの森の奥深くに住んでいる」
(え? でも、さっきランスの森には魔物が棲むって……)
疑問の顔を向けるリンに、彼が話をし始めた。
§§§
――なぜランスの森に住んでいるのかは、ちゃんとした理由がある。
――私は、幼い頃から強大な魔力を有していた。制御ができなくなったことは、一度や二度どころじゃない。
――ひどいときは、城を吹き飛ばしてしまったこともある。
――ケガ人どころか、死人も出てしまってね。それ以降、なるべくひとと合わないようにランスの森の奥深くに佇む古城に住むことにした。
――……とはいっても、ひとりで暮らすにはいろいろと面倒なことも多いモノでね。執事と下男だけは雇った。
――今は、魔力を込めた薬草で万能薬を精製し、ときどき城下町で売って生活している。
§§§
「というわけだ。わかっただろう? 私が女の子をそばにおきたくない理由が」
そう言われましても、リンにはまったくわからなかった。
首を傾げていると、パーシヴァルが呆気にとられたような顔をした。
「危険だと思わないか? 感情の揺らぎで魔力が暴走し、城を吹き飛ばしてしまうような主人に仕えることなど」
「そんなに毎日、暴走するんですか?」
あどけなくとうリンに、パーシヴァルが顔を左右に振る。
「しない。かつて……10年前に一度だけ、怒りにより魔力を噴き出してしまっただけだ」
「じゃ、大丈夫ですよね」
あっさりとリンがそう返すと、パーシヴァルが驚きで目を見開く。
「だって10年間に一度あっただけなんでしょう? それだけパーシヴァル様の意志が、強いってことですよ」
リンがふふっと笑って、パーシヴァルを見つめた。
「えへへ……掃除とか、アイロンがけはそんなにうまくないけど、料理にはちょっとだけ自信があるんです。料理部なんですよ。私」
「料理……部とは?」
「高校の部活です。コンクールとかレシピ選手権とかにも参加したんです」
「なにをいっているのかわからないが、そなたは私が怖くないと」
「はい。ええと……今のところは、どちらかというと親切なひとだと思ってます」
パーシヴァルが目を伏せ、ふっと笑う。
シニカルな笑みを浮かべることの多かったが、どちらかというと嬉しそうに見えた。
「……では、こうしよう」
「執事と下男に気に入られたら、本採用とする。それまでは居候ということにする。どうだ?」
「助かります!」
「それにしても……いくらこの国が悪くなっていっているとはいえ、女の子が住むとこともなくなってしまうとは……憂いてしまう事態だ」
パーシヴァルが心底心配げな表情を見せるから、リンは不思議に思えてしまう。
(パーシヴァル様って真面目だな。でもあんな無礼な王太子が次期国王じゃ、正直先が知れちゃうよ)
「では、そなたのことも教えてもらおうか。身元のよくわかない女の子では、執事と下男が不審に思う」
「私は、その……信じてもらえないかもしれないけど、異……」
異世界から召喚されて――――
と言おうとしたら、突然息ができなくなった。
「っ……うっ……ぁ……」
「どうした?」
懸命に息を吸おうと、口をパクパクさせるが、まったく呼吸できなかった。
全身の血流が急激に回ったような気がして、脳が沸騰しそうになる。
(苦しいっ……なに、これ! もしかして、エイブラハムさんの口外できない魔法っ……?)
リンが前屈みに倒れ込むと、パーシヴァルがすぐに両手を差し出してくれた。
「なにがあった? ……魔力の匂い?」
ヒューヒューと空気の抜ける音だけがして、リンにはまったく吸い込めない。
「はぁ……ぁ……」
苦しくて喉をかきむしってしまうリンを見かねたのか、パーシヴァルがパチンと指を鳴らした。
「あっ……」
突然息が据えるようになり、ぜーはーぜーはーと肩を上下させて空気を体内に取り入れる。
(し、死ぬかと思った……)
力が入らず、そのままガクンと彼の膝の上に倒れこむ。
パーシヴァルから、レモングラスやローズマリーといったハーブの香りがした。
(いい香り……落ち着くような……でも、ダメだ……)
鉄格子の中に入れられていたときの、あのイヤな感じが蘇る。
身体の内側に妙な熱が籠り、なぜだか淫猥な気持ちになってしまう。
「あ……」
パーシヴァルからハーブ以外に、汗のようなフェロモンのような、リンを扇情させる匂いがした。
それらが混ざり合って、リンを下腹の奥あたりが、きゅうぅんとしてしまう。
瞳を潤ませ、口端からよだれをたらし、全身を震わせるリンを見て、彼が困ったように頭を掻いた。
「あの奴隷売買人め。媚薬を使っていたのか」
「媚薬……?」
パーシヴァルが、ひょいとリンの腰を掴むと、自分の膝の上に横向きで乗せた。
スカートのすそをまくり上げると、ショーツをするりと引き下ろす。
「ひゃぁんっ」
思わず甘い声が出て、びっくりしていまう。
「一回イけば、ましになる。私の指で好きなだけ感じろ」
またしても即答! クールすぎる。
困り果てて、ぐぬぬしてしまうリンに、パーシヴァルが呆れた顔を向けた。
「私は、ランスの森の奥深くに住んでいる」
(え? でも、さっきランスの森には魔物が棲むって……)
疑問の顔を向けるリンに、彼が話をし始めた。
§§§
――なぜランスの森に住んでいるのかは、ちゃんとした理由がある。
――私は、幼い頃から強大な魔力を有していた。制御ができなくなったことは、一度や二度どころじゃない。
――ひどいときは、城を吹き飛ばしてしまったこともある。
――ケガ人どころか、死人も出てしまってね。それ以降、なるべくひとと合わないようにランスの森の奥深くに佇む古城に住むことにした。
――……とはいっても、ひとりで暮らすにはいろいろと面倒なことも多いモノでね。執事と下男だけは雇った。
――今は、魔力を込めた薬草で万能薬を精製し、ときどき城下町で売って生活している。
§§§
「というわけだ。わかっただろう? 私が女の子をそばにおきたくない理由が」
そう言われましても、リンにはまったくわからなかった。
首を傾げていると、パーシヴァルが呆気にとられたような顔をした。
「危険だと思わないか? 感情の揺らぎで魔力が暴走し、城を吹き飛ばしてしまうような主人に仕えることなど」
「そんなに毎日、暴走するんですか?」
あどけなくとうリンに、パーシヴァルが顔を左右に振る。
「しない。かつて……10年前に一度だけ、怒りにより魔力を噴き出してしまっただけだ」
「じゃ、大丈夫ですよね」
あっさりとリンがそう返すと、パーシヴァルが驚きで目を見開く。
「だって10年間に一度あっただけなんでしょう? それだけパーシヴァル様の意志が、強いってことですよ」
リンがふふっと笑って、パーシヴァルを見つめた。
「えへへ……掃除とか、アイロンがけはそんなにうまくないけど、料理にはちょっとだけ自信があるんです。料理部なんですよ。私」
「料理……部とは?」
「高校の部活です。コンクールとかレシピ選手権とかにも参加したんです」
「なにをいっているのかわからないが、そなたは私が怖くないと」
「はい。ええと……今のところは、どちらかというと親切なひとだと思ってます」
パーシヴァルが目を伏せ、ふっと笑う。
シニカルな笑みを浮かべることの多かったが、どちらかというと嬉しそうに見えた。
「……では、こうしよう」
「執事と下男に気に入られたら、本採用とする。それまでは居候ということにする。どうだ?」
「助かります!」
「それにしても……いくらこの国が悪くなっていっているとはいえ、女の子が住むとこともなくなってしまうとは……憂いてしまう事態だ」
パーシヴァルが心底心配げな表情を見せるから、リンは不思議に思えてしまう。
(パーシヴァル様って真面目だな。でもあんな無礼な王太子が次期国王じゃ、正直先が知れちゃうよ)
「では、そなたのことも教えてもらおうか。身元のよくわかない女の子では、執事と下男が不審に思う」
「私は、その……信じてもらえないかもしれないけど、異……」
異世界から召喚されて――――
と言おうとしたら、突然息ができなくなった。
「っ……うっ……ぁ……」
「どうした?」
懸命に息を吸おうと、口をパクパクさせるが、まったく呼吸できなかった。
全身の血流が急激に回ったような気がして、脳が沸騰しそうになる。
(苦しいっ……なに、これ! もしかして、エイブラハムさんの口外できない魔法っ……?)
リンが前屈みに倒れ込むと、パーシヴァルがすぐに両手を差し出してくれた。
「なにがあった? ……魔力の匂い?」
ヒューヒューと空気の抜ける音だけがして、リンにはまったく吸い込めない。
「はぁ……ぁ……」
苦しくて喉をかきむしってしまうリンを見かねたのか、パーシヴァルがパチンと指を鳴らした。
「あっ……」
突然息が据えるようになり、ぜーはーぜーはーと肩を上下させて空気を体内に取り入れる。
(し、死ぬかと思った……)
力が入らず、そのままガクンと彼の膝の上に倒れこむ。
パーシヴァルから、レモングラスやローズマリーといったハーブの香りがした。
(いい香り……落ち着くような……でも、ダメだ……)
鉄格子の中に入れられていたときの、あのイヤな感じが蘇る。
身体の内側に妙な熱が籠り、なぜだか淫猥な気持ちになってしまう。
「あ……」
パーシヴァルからハーブ以外に、汗のようなフェロモンのような、リンを扇情させる匂いがした。
それらが混ざり合って、リンを下腹の奥あたりが、きゅうぅんとしてしまう。
瞳を潤ませ、口端からよだれをたらし、全身を震わせるリンを見て、彼が困ったように頭を掻いた。
「あの奴隷売買人め。媚薬を使っていたのか」
「媚薬……?」
パーシヴァルが、ひょいとリンの腰を掴むと、自分の膝の上に横向きで乗せた。
スカートのすそをまくり上げると、ショーツをするりと引き下ろす。
「ひゃぁんっ」
思わず甘い声が出て、びっくりしていまう。
「一回イけば、ましになる。私の指で好きなだけ感じろ」