私の知らない恋の話。
「ふつーさ?男の子に絶対好きにさせる、なんて、そんなこと言われちゃったらさ?相手号泣しててもキュンときちゃうくない?
私、恭介いてもきゅんとくると思うけどなぁ……」


……それはそれでどうかと思うけど。
でもまぁ、確かに……そうだよなぁ……。
興味ない男の子とかでも、キュンときちゃうものなんだろうけど。


「……あんまり恋愛とか、興味ないから」
「華のJKだよ?」
「もはやそれも死語な気が」
「それにしてもだよ。彼氏とか、ほしくない?」


別に彼女でも何でも良いけどさ、とつぶやく恋花。


恋人、とか。
そうなると、先輩以来だな……。


何だろ、ほんと。
私まだ先輩のこと引きずってるとか?
そんなことあるはずないよなぁ……。
だって浮気されたし。
今更興味なさすぎてビビる。


「恋花、放課後空いてる?」


突然、少し向こうの席から森沼くんが声をかけてくる。
恋花は悩み顔のまま空いてるよー……と返した。


「俺買い物行くんだけど、付き合って」
「わかった〜」
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