余命1ヶ月の恋
次の日からは、したい事をするというよりごく普通な高校生活を送りたかった私は部活が楽しみで放課後にキャプテンの健吾先輩、マネージャーの美羽先輩で話しながら帰ったりカフェに寄って帰ったりするのが日課になっていた。最初の方は冷たい人なのかな?と思っていた美羽先輩は本当はとても優しい人で名前にピッタリな人だと思った。〝本当に羽が生えて、天使だったら願いを叶えてくれて、私は生きられるのかな〟なんて考えてしまうほど。健吾先輩は……とても距離感が近い……なんていうか……近い。いや、いいんだけどね。スキンシップもたまにあるし。勘違いする人いるんじゃない?イケメンだし、そのうえサッカー部のキャプテンときた。そう思っていたタイミングで、また頭を撫でてくる。慣れないことをされた私は照れ隠しで健吾の手を振り払いながら「そんなことしてたら勘違いされますよ?」と茶化す。「勘違いじゃないんだけど」ボソッとそんな都合のいい言葉が聞こえたような気がした。
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