恋愛偏差値$完
「柚菜ちゃんっ?」
「柚菜?」
遠くから伸先輩と梓先輩が駆けつけた。
「柚菜?」
いきなり立ち上がったあたしを尋くんが心配そうに見上げる。
「はっ?ばっか!」
伸先輩がさけんだ。
あたしは酔ってしまったらしく、服を脱いだらしい。
あたしって、酔ったら脱ぎ魔になるのね…
「ばか…」
「伸は片付けて。俺が柚菜ちゃんをどうにかするから」
伸先輩より先に、進み出たのは梓先輩。
梓先輩は濡れたあたしに自分の上着をかけてくれた。
「柚菜ちゃん」
梓先輩があたしを横抱きにしたのは覚えてる。
伸先輩があたしを心配そうな顔で見ていた。