恋愛偏差値$完



梓先輩と…あたしがあの夜。



意識してなくても、梓先輩の体をじっと見てしまう。



いつもは服着ててわからなかったけど、あのときはけっこうがっちりした体だったな。


腰も細くて、理想の体形で、女の子にとってはあこがれる姿そのまんま。


でもあたしは梓先輩じゃなくて……




「ひゅーっ!二人して、なに見つめ合ってんだよ!!」



部員の一人の口笛であたしは我に返る。



あたし、梓先輩と見つめ合ってた?!


梓先輩の顔は真っ赤で、あたしもつられて顔が赤くなった。



「お前ら二人なんかあったんだろー?」


「おっ。まさか、あの酒飲んじゃったあとになんかあったとか~?」



その部員のひとは冗談のつもりで言ったんだろうけど、あたしの体が熱を持ったのがわかった。



「マネージャー。全身真っ赤だよ…」


「まじでか…」


部員たちがそう囁いているのがわかる。



あたしはそのまま部活を放棄した。









伸先輩の視線が痛かった。



ぜったい、誤解されてるよ…

< 120 / 371 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop