恋愛偏差値$完
梓先輩と…あたしがあの夜。
意識してなくても、梓先輩の体をじっと見てしまう。
いつもは服着ててわからなかったけど、あのときはけっこうがっちりした体だったな。
腰も細くて、理想の体形で、女の子にとってはあこがれる姿そのまんま。
でもあたしは梓先輩じゃなくて……
「ひゅーっ!二人して、なに見つめ合ってんだよ!!」
部員の一人の口笛であたしは我に返る。
あたし、梓先輩と見つめ合ってた?!
梓先輩の顔は真っ赤で、あたしもつられて顔が赤くなった。
「お前ら二人なんかあったんだろー?」
「おっ。まさか、あの酒飲んじゃったあとになんかあったとか~?」
その部員のひとは冗談のつもりで言ったんだろうけど、あたしの体が熱を持ったのがわかった。
「マネージャー。全身真っ赤だよ…」
「まじでか…」
部員たちがそう囁いているのがわかる。
あたしはそのまま部活を放棄した。
伸先輩の視線が痛かった。
ぜったい、誤解されてるよ…