恋愛偏差値$完



「お前、柚菜の暴走を止められたはずだろ。酔ってたわけでもあるまいし」


「………」



伸先輩は今にも梓先輩をなぐりそうな勢い。



「柚菜の気持ちも考えないで、やったのかよ!」


「伸先輩っ、もういいです!もう、だいじょうぶですからっ…!」



なぐったりしたら、暴力事件として停部になっちゃう…


あたしのせいでそんなことになりたくないよっ。



「……ぷっ」


あたしが伸先輩を押さえているうちに聞こえてきた梓先輩の声。


笑ってる…?




「梓てめぇ…」


梓先輩が空気読まないで笑ったから伸先輩さらに怒ってるじゃなーい!!



「ご、ごめん。伸があまりにもおもしろくて」



伸先輩の震える体を必死に押さえつける。


あたしだけの力じゃなくて、伸先輩もこらえてるんだろうけど。





「俺と柚菜ちゃん、なにもなかったよ」
 



…………は?



< 124 / 371 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop