恋愛偏差値$完
あたしのとなりには伸先輩。
ターゲットのストーカーをロックオンしところで、その後ろから部員たち。
あとは待ち構える部員たち。
後ろをこそこそとつけてくるストーカーにあたしは肩を丸めてとなりの伸先輩と話す。
「だいじょーぶなんでしょうか?みんなのこと、バレてると思うんですが…」
「でもストーカー気づいてないみたいだぞ」
ちらと伸先輩の肩越しに後ろを見てみる。
黒いフードで顔さえ隠している。
「でもほんとにだれなのか思い当たらないのか?」
「うん…。ぜんぜん」
あのときの彼氏じゃないだろうし…。
「わぁ…雪だ」
ひらひらと舞う雪を手に乗せる。
「初雪だな」
そういえば季節は冬。
「グラウンド使えなくなるかも…」
「たしかにそうだな」
今年ももう少しで終わりだな。
いろいろあったな……