恋愛偏差値$完
もう一度みんなで部室に戻って、緊急ミーティング第二回目。
今度はあたしのお兄ちゃんも加わった。
「…ええと。このひとがストーカー…じゃなくて、あたしのお兄さん。21歳の会社員です……」
みんなポカーンと口を開いてあたしとお兄ちゃんを見比べている。
「似てないよな?」
本当にお兄さん?と言うかのように伸先輩があたしに耳打ちをした。
「ガッデム!」
あたしのお兄ちゃんは伸先輩の頭をチョップした。
「いってぇー!」
「おっ、お兄ちゃん?!」
怒っているお兄ちゃんと伸先輩の間に入った。
「お兄ちゃんは、こんなヤツ認めねぇぞ!」
伸先輩のことだ。
「ちょっ、誤解!認めるもなにも…」
「だいたいなんだ!ヤツラは!ひとのことストーカー扱いしてっ」
「サッカー部のみんな!!」
「下心丸見えじゃねーかっ!」
「お兄ちゃんッ!これ以上、サッカー部のこと悪く言ったら許さないんだからね!!」