恋愛偏差値$完
「柚菜…?」
「あ。おはようございます。伸先輩」
めずらしく一人の伸先輩。
「はよ。で…こいつは??」
「家が近くて、う~ん。幼なじみみたいな感じです」
なおとくんがあたしの前に出て、伸先輩におじぎした。
「一年のなおとっていいます。柚菜ちゃ…先輩とは幼なじみで、前から仲良くしてもらってました」
「ふぅん…。じゃ、俺行くわ」
「え?いっしょに行きませんか?」
「あいつらから逃げてきたから、戻んねぇとドコまでも追いかけてくる。じゃ、な」
あたしの頭にぽんと手を置いて、伸先輩は走ってった。
伸先輩大変そうだな…。
「かっこいいひとでしたね。伸先輩でしたっけ?」
「うん。部活の先輩なの」
学校の前に来て、なおとくんは立ち止まった。
「柚菜先輩、今日いっしょに帰りませんか?」
「え…」
伸先輩、今日もきっとファンの子たちと帰るよね……
「ん。いいよ」