恋愛偏差値$完


やっとのこと美由ちゃんのトコロに辿り着くと、紙を差し出された。



「これ、あたしの下駄箱に入ってて…」



カサ、と紙を開くとパソコンで打たれた字で




「月島柚菜を昼休み、体育館倉庫に呼び出せって…あたし?!」


「あやしいので、先輩に相談してみました…」



だれよ。こんなくだらないこと。



あたしに直接言えばいいのに。




「どうしましょう…」


「あたしが、行けばいいのね」


「え?」



紙をにぎりしめた。



「美由ちゃん、このこと秘密ね。誰にも言わないでね」


「でも…」


「だいじょーぶ」


あたしは美由ちゃんを安心させるようににっこりと笑った。




「相談ありがとう。授業始まるから。ね?」



美由ちゃんはあたしを振りかえりながら自分の教室に戻って行った。






伸先輩に、相談すべき?


でも………迷惑かけたくない。

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