恋愛偏差値$完
まだちゃんと目が慣れてないからわかんないけど…
はァはァと荒い息が聞こえてくる。
目が慣れてきて、伸先輩が近くにいると知った。
「っわ」
驚いて、腰かけていたものから落ちた。
「だいじょうぶかよ」
伸先輩はあたしの手を持ち上げて、あたしを伸先輩のとなりに座らせた。
「………」
あたしはひたすらとなりの伸先輩を見つめる。
「なんだよ…」
伸先輩は自分の顔を隠した。
「どうして…」
明るかったら、伸先輩が照れていたってこと、わかったのに。
「お前のこと助けに来たのに、逆に閉じこめられちまった…」
助けに来たって…
「どうして、知ってるんですか?!」
「あ?マネージャーが教えてくれたよ」
「美由ちゃん…。誰にも言わないでって、言ったのに…」