恋愛偏差値$完
てゆか美由ちゃんが相談したとしても尋くんかと思ってたのに。
「相談、しろよ。俺のせいなのに……」
「俺の、せい?」
「閉じ込められたのは俺のせいだろっ」
一瞬、ポカーンとしてしまった。
「そうですね。あの誤解がファンの子たちに広まっちゃったから…」
鐘が鳴った。
午後の授業が始まったみたい。
「………」
「伸先輩、人気ですもん」
あたしが話しているのに、伸先輩は黙ったまま。
「…………」
「…なんか話してください」
「を。ごめん…」
話してないと不安で、となりにいるのに感じられない気がして嫌。
「…柚菜、俺のこと嫌い?」
「…え?」
固まってから反応した。
あたしの反応は遅い。