恋愛偏差値$完
「今はそのうわさは違う。昔はそうだったけど、今は違う。柚菜と出会って…そゆのは全部切った」
久穏伸って……
「そうなんですか。でも、わたしは、柚菜とのこと認められません!だって…」
と、と、と。
久穏伸が柚菜から離れた瞬間、柚菜にサッカーボールがとんでくる。
グランドで、一人で練習してるひとがシュートに失敗したらしい。
柚菜にぶつかりそうになって、あたしは目をつぶった。
柚菜は泣いてるから、声が出なかったようす。
「………!!」
どして、久穏伸があのサッカーボールを持ってるの?
そのボールは柚菜に飛んできて…
「?」
柚菜がかかえていた手をはずして、辺りを見まわす。
「だいじょーぶかよ」
片手でサッカーボールをキャッチしたのは久穏伸。
久穏伸はサッカー部だけど…