恋愛偏差値$完
あたしは、別の意味でドキドキしてる。
「ど、どうしてですか?」
「梓がなんか言っててな。お前と伸もどうなんだ?」
あたしの気持ちってそんなにバレバレ?!
「あたしと伸先輩て…どうしてですか?」
周りからは、付き合ってるように見えるの?
「いっつもいっしょに帰ってるじゃないか」
「いっつも…て。知ってたんですか?」
だって、顧問はいつもは、部活が終わったらすぐ帰っちゃうじゃない。
「サッカー部については、なんだって知ってる」
マジすか?!
やる気がなさそうな顧問にしか見えなかったのに…。
「あ」
授業の始まりを知らせるチャイムが鳴った。
「あの。顧問。あたし、そろそろ失礼します。授業、サボるわけにはいきませんし。また、放課後で…」
「あぁ。じゃぁ、部活が終わってからな」
「では、失礼します」
困ったぁ~
どうしよう。とりあえず伸先輩に相談して。
あっ、その前に尋くんと美由ちゃんに言って。
波乱が起こりそうです。