恋愛偏差値$完
キーんコーンカーンコーン…
「あ」
今度は本鈴。
あたしの前にいるひとはよけてくれなくて、あたしの髪で遊んでるし!!
「サボり、なんて嫌ですよ。行きます」
あたしの髪に触れている手を払って。
横にスライドして逃げた。
「マネージャーって、じつはさ……」
なにっ?!
歯切れの悪い言葉があたしは嫌いなのよ!
先輩から、入り口に逃げたあたし。
入り口の前で先輩の言葉を待っている。
「……ううん。なんでもない。じゃね」
こんな時にだけ、優しい笑顔。
素直に返してくれるし。
本当に、なんなのよーー?!
肝心の梓先輩とは話せてないのに………