恋愛偏差値$完
「ドコだよ!ばかやろう!!」
叫んで家の中に入ったけど、いつもいるはずの執事やメイドがいない。
柚菜はこの家にいるんじゃないのか…?
一つの疑問を抱えながら、無駄に広いこの家の扉をすべて開けようと決意した。
さすがにつかれる。
クーラーがついてるのに、汗は止まらない。
残る扉は一つ。
最上階の親父の部屋。
「柚菜っ!!」
もう扉を開け破るイキオイ。
シーンとした部屋の中を見渡すと、大きなベッドに小さな体がぐったりしている。
「柚菜?!」
だいじょうぶか、と体をゆすってやる。
「ん……」
生きてる。よかった。
俺は柚菜の体をかかえてため息をついた。
と、そこに。