恋愛偏差値$完
あたしはバタバタと暴れ出す。
けど男の、梓先輩の腕の中では動くくらいしかできない。
「ホテルって…梓?!」
「伸には関係ないし。じゃぁね」
また動くような感覚になる。
梓先輩が階段を降りて行く。
伸先輩は…?
真っ暗な世界で思う。
けど新たな足音は聞こえない。
伸先輩は追いかけてきてくれてない。
あたしは梓先輩とホテルなのに…
梓先輩に覆われた手が涙で濡れてしまう。
「梓先輩っ、あたしは。伸先輩のことがっ…!」
どこについたのか、あたしは柔らかいトコロにおろされる。
あたしは目をつぶったままだからわからない。
涙が出る。
これからなにが起こるの?