恋愛偏差値$完


あたしがきゅうに黙ったから、伸先輩も黙った。



「ごめん」




伸先輩は、あたしのことどう思ってるの?






「先輩、明日行くんですよね…」




あたしは吹っ切れたような顔で話した。




今さら、伸先輩困るもん。


気持ち伝えたって。


さっきの気合はどこに行ったって、かんじだけど。




「明日…。朝、五時に飛行機で行く」



明日なんだ。朝早いんだ。


やっぱり、あたしなにも知らないなぁ。



「伸先輩、サッカー好きですもんね」


「あのさ」


伸先輩から腕をつかまれた。




「伸先輩?先輩?呼びかた統一してくんない?」



いきなり…?


今ごろ……?



「え、なんて?」

< 240 / 371 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop