恋愛偏差値$完
あたしがきゅうに黙ったから、伸先輩も黙った。
「ごめん」
伸先輩は、あたしのことどう思ってるの?
「先輩、明日行くんですよね…」
あたしは吹っ切れたような顔で話した。
今さら、伸先輩困るもん。
気持ち伝えたって。
さっきの気合はどこに行ったって、かんじだけど。
「明日…。朝、五時に飛行機で行く」
明日なんだ。朝早いんだ。
やっぱり、あたしなにも知らないなぁ。
「伸先輩、サッカー好きですもんね」
「あのさ」
伸先輩から腕をつかまれた。
「伸先輩?先輩?呼びかた統一してくんない?」
いきなり…?
今ごろ……?
「え、なんて?」