恋愛偏差値$完
でもやっぱり恋人どうしになれたからかな。
前より優しくなった。
「親父、かなり会いたがってるから」
お父さん…。
厳しいふりをして、伸をとっても心配してるいいお父さん。
「あたしと話したがってるんですか…」
『親父と。で、それから俺んちに泊まってけよ』
いきなり、お泊まりって。
「わかりました…じゃぁ、待ってますから。早く、来てくださいね…?」
『わかった。早くお前に会いたい』
電話ごしでもあたしの顔は赤くなる。
日を過ごすごとによって、歯の浮くようなセリフがすごくなっていった。
あたしたちはそんなかんじ。
でもやっぱり、電話だけじゃ伝わらないことも多くて、伸の友達のこととか話されてもわからなかった。
でも、あと一週間で会えるんだって!!
がんばるもん。
「柚菜ちゃん?だいじょーぶ?」
あたしは何分もトリップしていたらしく、梓先輩に呼ばれてやっと戻ってこれた。
「えっ?なんでしたっけ?」