恋愛偏差値$完
久しぶりの伸の感覚に脳がマヒするようなかんじ。
あたしは、このひとが好きなの…
「でも、梓先輩とか。友達に会いたいとかは…」
腰にまわされた腕の力が強くなる。
「お前に一番に会いにきたんだけど…」
そういえば、伸の服装は制服じゃなくて、私服だった。
そのとなりには、旅行用の大きなかばんがある。
あれ…
「来たのは、今…?」
「だって、今日が予定日だったじゃんか」
だって、美由ちゃんと尋くん、その他もろもろのひとが伸を見たって…。
「あれは、ただの噂だったの?」
「あ?なにがだよ」
うわさだったの…
「二週間くらいから、伸が帰ってきてるって。だからあたし、聞かされてないと思って、伸のことシカトしちゃった……」