恋愛偏差値$完
あたしは駆け出していた。
あたしもどうしてこんな恥ずかしいことを言っちゃったのかわからない。
独占力こんなにあったっけ…。
恥ーずーかしぃ~~!!
立ち入り禁止の屋上に入って、寒すぎる風にあたった。
でも恥ずかしくて熱を持っているから、ちょうどいい。
屋上からは、校門が見える。
今だに伸を囲むひとごみは消えてない。
あたしのこと追いかけてきてくれたら…なんて考えてたけど、あたしも伸のこと追いかけなかったもんね。
早く謝って、過ごしてなかった時間を感じたかったのに。
「謝るチャンスもないじゃない…」
あたしがポツリと小さくつぶやいた。
独り言だから、反応してくれるひとなんているはずないのに。
「謝るチャンスなんてあるわけないわね。さっきも言ったとおり、あなたのこと捨ててしまったのでしょう?」
……この女王さまキャラはどちら??