恋愛偏差値$完
巻き巻きのロングの髪。
少しだけ染めてるらしく、陽に茶色にすけている。
鼻は高くて英国ふう。
背は高くてあたしが見上げなきゃいけない。
まさに、女王さま…!
「伸さまはみんなの伸さまなんだから、あなただけが独占してはいけないのよ。柚菜さん…小さなひよこさん」
ひよこさんでにっこりするところが嫌味たっぷり!
「あの…どちらでしょう??」
自分からは名乗ってくれなかったので、あたしから聞いてみた。
「あら。申しおくれてましたわ。ワタクシ、花田バイオレットといいますの」
花田…バイオレット?!
すごい名前……
「あなたのお名前は存じてますわ。小さなひよこさん。伸さまに捨てられたんでしょう?」
「ひよこじゃありませんし。それに捨てられてませんし」
なんであなたにそんなこと言われなきゃいけないのよ。
あたしは小さいなりに花田さんをにらんだ。