恋愛偏差値$完
あの言葉に酔いしれながら、伸の体温に甘えていた。
校門にある伸もどきのざわめきも、聞こえないでいた。
ぐーきゅるるるるる
大きな音があたしに響いた。
伸の体にも響くような音だったらしく、驚いて体を離した。
「柚菜?」
笑いをこらえて、あたしを見てる。
あたし、朝ごはん食べてなかったんだよ。
あの高級料亭で、これでもいちおうすぐに伸のこと追いかけたんだよ。
食べてなかったってわかったらおなかがすっごくすいてきた…
「柚菜っ?」
プロポーズされた日は、あたしが倒れちゃった。
目が覚めたら伸の家にいて、お父さまとお食事。
伸がお父さまに結婚のことを話してしまったらしく、結婚のはなしだった。
早すぎないかい?と呆然としていながらも、伸がうれしそうだからいっか。
『待つから。お前からOKでるまで待つから』
「あの、一年以内にはなんとか…」
「できれば半年で!!」
これは、さっきの話の続き。