恋愛偏差値$完
「柚菜ちゃんっ!」
自分の世界に入りこんだあたしは、綾香さんの声に気づいてなかった。
話、ストップさせちゃってた?
「柚菜ちゃん心がどこかに行っちゃうくせは変わってないのね」
綾香さんが変わらないキレイな笑顔を見せた。
伸と、綾香さんが秘密の関係だったりして…。
じつは伸はまだ好きなのに、忘れるためにあたしを利用してるとか…!
(マンガじゃぁ、ありきたりよねっ)
だって、綾香さんこんなにきれいだもん。
綾香さんの色気には敵わないと思う。
なんで、今ごろ思い出しちゃうんだろ。
「綾香もう時間じゃね?」
「あっ、そうだったわ!」
綾香さんが華奢な手であたしの手を握った。
「柚菜ちゃん、あたししばらくはこっちにいるから!今度二人でお茶しましょ?」
「はいっ…」
綾香さんに、敵うはずないって!!