恋愛偏差値$完


『告られた。知らねぇヤツから。んで呼び出されたのがカラオケでさ。そりゃ断ったけど』


「そか…伸モテますもんね」



違うんだってばぁ~。そのほかに、もっとキレイなあのひととか!!



『あ。この間綾香が遊びに来たな。俺の親といっしょに』


なんですとーー!!



「それで?なんだったんですか?!」


『綾香が俺にー……』



そこから伸の低い声はなくなって、寝息が聞こえる。




「ちょ、伸~」


伸は寝ちゃったみたい。


部活で疲れてるもんね、と納得してあたしは電話を切った。




伸、やっぱり綾香さんとなんかあるんだ。


しかもそれを言ってる途中で寝るんて、なんてタイミングよすぎなのっ。





なんか、今思うともやもやしてきた…



伸が知らないひとと会うのはしょうがないことだけど、知ってるひとが遠くで会うのはちょいキツイ…。



しかも今疑惑浮上中の綾香さんとだなんて、伸のお父さまといっしょだし。







ただのヤキモチだってわかってる。


ただのヤキモチが落ちつくまで、伸、ちょっと我慢してて…。


< 284 / 371 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop