恋愛偏差値$完
やっぱり。
キスしたのはそういう関係だから。
「ね、柚菜ちゃんっ」
綾香さんが赤くなった顔であたしを見た。
「あたし、帰国子女だって知ってた?」
きっ!
「帰国子女~~~?!」
あたしは思わず立ちあがって大声でさけんでしまう。
カフェに来ていたお客さんがあたしに注目した。
綾香さんはクスクス笑う。
あたしは赤い顔で席に着く。
体温を下げるために頼んだジュースを飲んだ。
「柚菜ちゃんってばかわいい~♪」
「つ…つまり、キスするのはくせでってことですか?」
恥ずかしくて顔も会わせらんない…。
「そっ。伸とか幼なじみだからさ、ずっと前からこんな感じ。あと、あたしも伸の気持ちを忘れてて…」
綾香さんは舌を出した。
「伸の気持ち…」
「あっ、そこはね、スルーで★」