恋愛偏差値$完
「こ、んばんわっ」
『お前電話よこさなかったけど、なんかあったんか』
伸ってすごい。
離れてるのに、あたしが不安なことがすぐわかっちゃう。
あたしがなにで怒っているとか、当ててくれたこともあった。
でもやっぱり、言わないと気持ちは伝わらなくて、気づいてほしいと思っていてもこの距離じゃどうすることもできない。
『…この間の話?』
「え?」
『俺が、カラオケに呼ばれて告白されたのってやばかった?』
ときどき、的外れだけど…υ
「違います…」
電話から、ため息がもれる。
伸あたしにあきれちゃった?
あたしがこんな子供だから大人の綾香さんと?
しょーがないよね。あたしと綾香さんじゃ正反対だもん。
『伝えたいことは言ってくれねぇとわかんねぇよ?』
「はい…」