恋愛偏差値$完
「おいコラ。マネージャー」
後ろから、声がかかる。
この憎たらしい声は伸先輩。
まぁ、毎日のことだから慣れたけど。
「いつもこんなことやってたの?」
伸先輩の後ろから梓先輩が顔を出す。
「あ、梓先輩?どうしたんですか?」
伸先輩と残るのはめずらしい。
いつもは自主練が終わるとすぐ帰ってしまうもの。
「え?伸に連れられて。いつもこんなことしてたんだね。マネージャーって大変だったんだね。手伝おうか?」
「いっいえ!もう、終わりますから」
梓先輩が手を伸ばす前に伸先輩はもうボール磨きをしていて。
毎日だったから、慣れてしまった?
気の毒だなぁって思ったり。
え?だって、練習終わってから、雑用をしているから。
「これで終わりかよ?」
「あ、はい。ありがとうございます」
梓先輩も手伝ってくれたから、いつもより早く終わった。